言い訳しながら報告します

現役の学校栄養士が写真とイラストで報告する、言い訳の日々。

 

食物アレルギー ~学校給食の対応2~


Category: 給食の話   Tags: ---
20110322トップ



学校給食での食物アレルギーの対応はどうなっているのか?

昨日はそれについてお話ししました。途中で切って小間切れにするのもおかしいと思い一気にアップしましたが、かなりの長文、読んでいただいた方々にはご苦労をおかけしました。

実際に食物アレルギーで苦しんでいるお子さんやご家族にとっては、家庭であれば除去して代替食が出来るのに、学校対応が遅々として進んでいない感があるかもしれません。自治体や学校により、同じスピードで進む訳ではない(進めない)こともあるでしょう。しかし、昨日のエントリの様に除去食であってもクリアしなければいけない項目がたくさんあります。少しずつですが学校給食でも食物アレルギーの対応方法、また給食施設の改善も行われています。

また学校給食での食物アレルギー対応で、もしかしたら除去食対応ができず、お弁当持参の自治体もあるかもしれません。
その場合、対応は学校ごとに理由が違うことが考えられるので、まずは学校で確認してみて下さい。それでも不明な点は各々の自治体の担当窓口(多くの場合は市町村区の教育委員会・給食担当係で対応となるはず)で確認をお願いします。

具体的な対応が先になりましたが、学校給食の食物アレルギー対応は何を根拠に行われているか。これは参考資料のウェブサイトを最後にまとめて記載しますので、それを参考になさってください。

20110322理由


もうひとつ話題にしたいのが食物アレルギーの治療について。

※谷口正実先生(国立病院機構・相模原病院 アレルギー科医長)の東京都の講習会、今井孝成先生(同・小児科医)の学校給食研修会、食物アレルギー勉強会で講師である谷口先生との質疑応答の内容です。※、

現在の治療法のひとつは「食物でアレルギーの症状が出ない時までその原因食材を除くこと」
つまり除去食での経過観察ですが、ここで気をつけたいのは「アレルギーの原因がきちんとつかめているかどうか」。
アレルギー専門医によると、検査そのものをきちんとできる医師がまだまだ不足している、という話を聞きました。

例えば大豆アレルギーと言っても、大豆は大丈夫だけど豆腐でアレルギー反応が出るのであれば、豆腐に含まれる添加物などが原因となる可能性がある訳です。しかし、そこから先の原因を特定できないケースも非常に多いようです。結果、不要な除去をして成長を妨げているケースが多いと指摘がありました。
実際、食物アレルギーだと思っていた方が詳細な検査をすると、実は心因性ストレスや内臓疾患で別治療で快方に向かった話も紹介されました。
どんな病気でもそうでしょうが、原因が何かを知ることが治療の第一歩となるはずです。

一方で食事そのものも、イクラなどの食品が乳児のアレルゲンとしてあげられるけれど、イクラのような生の食品を1~2歳の小さな子に食べさせるのがそもそもおかしく、ありとあらゆる食べ物が氾濫しているのに、無防備に子どもに食べさせている人が少なくない。子どもの頃に色々な味を覚えさせなきゃ・・・と思い込んでいる人も多いけれど、離乳食は様子を見ながら少しずつ、が原則。親への食育も大事だとされていました。

もう一つの治療法が「食物負荷試験」によるものです。

この方法は除去食と逆で「食べられるかどうか、今まで除去していた食べ物を食べること(食物負荷試験)で判断する」方法です。
これは専門医の元で行わなければならないため時間とお金がかかるものですが、注目されている治療法です。

20110322大豆



アレルギー専門医、食物負荷試験についても最後にまとめてウェブサイトを記載します。

重篤な食物アレルギーをお持ちの方は既に様々な情報や、アレルギー専門医による治療を受けている方も多いでしょうが、専門医にかかる程でもないけど○○を食べるとアレルギーが出て・・・と今までアレルギー専門医にかかっていない方は、原因特定のためにも専門医で検査をされるのも1つの方法かと思います。


●学校給食の食物アレルギー対応 参考資料●【注:地域により異なることもあります】

学校のアレルギー疾患に対する取り組みガイドライン(財団法人 日本学校保健会)(電子図書)
 http://www.gakkohoken.jp/book/bo0001.html

よく分かる食物アレルギー基礎知識(環境再生保全機構)
 http://www.erca.go.jp/asthma2/pamphlet/details/ap027.html

※知っておきたい食物アレルギー基礎知識(環境再生保全機構)【注:タイトル紹介のみ】

食物アレルギー対応ガイドブック(東京都福祉保健局)
 http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kankyo/kankyo_eisei/allergy/allergy/to_public/index.html


●アレルギー専門医、アレルギー治療について●

食物負荷試験について(国立病院機構・相模原病院)
 http://www.hosp.go.jp/~sagami/fukashiken.html

国立病院機構・相模原病院
 アレルギー科 http://www.hosp.go.jp/~sagami/shinryoukainfo/arerugiika.html

 小児科 http://www.hosp.go.jp/~sagami/shinryoukainfo/syounika.html

日本アレルギー学会 専門医紹介
 http://www.jsaweb.jp/modules/ninteilist_general/



にほんブログ村 イラストブログ 絵日記へ
にほんブログ村
励みになりますので面白いと思ったらクリックお願いします。

テーマ : 絵日記    ジャンル : 日記


Comments

こんばんは^^
眠れぬまま、寄らせていただいちゃいました。^^
アレルギー・・原因物質をきちんと調べないと、間違っている場合もあるかもしれない。それは、大変な事ですね。
そして、ちょっと驚いたのですが負荷試験。これは、なんだか未来が広がる感じがします。国の補助などが有るといいのに・・と思います。
 
こんにちは。

アレルギー。
好き・嫌いはありますが食品アレルギーの人はまわりにいませんねぇ~。

命にかかわる事ですからお勉強させて頂いてま~す。
 
おはよ
食事ってアレルギーも含めて生きていく上でとっても大事な事だと思うんだ。
アタシは友達の子の話を聞いてすごくその思いが強くなったと思う。
旦那も花粉症だし、リンゴアレルギーだしって事ももちろんあるんだけどね(笑)
神経質になる事は無いと思うけど、関心は持って欲しいなあと思ってる。
それで正しい知識っていうのがもっと広まって欲しいなあと思うんだ。
 
そうそう例えば検査でアレルギー反応が出ても、実際食べて本人に異常が発生するとは限らないということもあるんですよね。
ショック症状を起こしてしまえば、死ぬ可能性もありますから試すわけにもいかないですが.....。
実際花粉にしてもアトピーにしても喘息にしても今のアレルギーの問題は難しすぎますね。
年々その度合いは酷くなっている気もしますので、抜本的な原因解明がなされる時代が来てほしいものです。
 
Re: タイトルなし
> こんばんは^^

マダム、こんばんは^^

> 眠れぬまま、寄らせていただいちゃいました。^^

眠れぬまま・・・大丈夫でしたか?今日はその分、早寝になるかしら(^^;)

> アレルギー・・原因物質をきちんと調べないと、間違っている場合もあるかもしれない。それは、大変な事ですね。

原因究明がまず第一というのはアレルギーに限らずでしょうが、万が一間違いのまま過ごしてしまえば、様々な影響が考えられますよね。

> そして、ちょっと驚いたのですが負荷試験。これは、なんだか未来が広がる感じがします。国の補助などが有るといいのに・・と思います。

これだけアレルギーが多くなっている今、検査や治療にかかる費用負担は大きいと思えます。特に乳幼児にとっては先が長いだけ親御さんの心身への負担を少しでも軽くする・・・それが補助で少しでも解消できるのであれば、今後、国や自治体へ働きかけたいですね。
 
Re: タイトルなし
> こんにちは。

harunayamanekoーmamaさん、こんにちは。

> アレルギー。
> 好き・嫌いはありますが食品アレルギーの人はまわりにいませんねぇ~。

私の周りにも重篤なアレルギーはいないのですが、話を聞いているだけでどれだけ大変なのか考えてしまいます。

> 命にかかわる事ですからお勉強させて頂いてま~す。

ありがとうございます!見た目で分らないだけに、ご本人も保護者の方も誤解される事があると辛い思いをされてるかもしれませんね。とにかく知ってもらうこと、そして願わくば早期に確定された治療が発見されることを願っています。
 
Re: おはよ
かぶともさん、こんにちは。

> 食事ってアレルギーも含めて生きていく上でとっても大事な事だと思うんだ。
> アタシは友達の子の話を聞いてすごくその思いが強くなったと思う。
> 旦那も花粉症だし、リンゴアレルギーだしって事ももちろんあるんだけどね(笑)

食べないんじゃなくて、食べたくても食べられない、それも命に関わることだから・・・かぶともさんが身近な方の話で危険度を分っていただいた様に、やはり周囲の理解は不可欠でしょうね。
ちなみに学校の先生の中に、30才を過ぎたある日突然、リンゴアレルギーになったって方がいます(^^;)

> 神経質になる事は無いと思うけど、関心は持って欲しいなあと思ってる。
> それで正しい知識っていうのがもっと広まって欲しいなあと思うんだ。

ええ本当に!
正しい知識を知ってもらう、これが一番大切でしょうね。給食のオバちゃんも一役買いたいと思っています(^^)
 
Re: タイトルなし
Hattiさん、こんにちは。

> そうそう例えば検査でアレルギー反応が出ても、実際食べて本人に異常が発生するとは限らないということもあるんですよね。

そうみたいですね、パッチテストだけじゃ分らないこともあるようです。出てるのに発症しない、少量でも命取りになることもある。不思議なことです。

> ショック症状を起こしてしまえば、死ぬ可能性もありますから試すわけにもいかないですが.....。

学校ではエピネンは医療行為にあたらないとされていますが、いざ目の前で治療となった時、冷静に対応できるように・・・これは学校現場で必要なことです。

> 実際花粉にしてもアトピーにしても喘息にしても今のアレルギーの問題は難しすぎますね。
> 年々その度合いは酷くなっている気もしますので、抜本的な原因解明がなされる時代が来てほしいものです。

子供の花粉症が確実に増えてると聞きます。
アレルギーなどの免疫学は、抗原抗体反応と分っていてもそこから先が難しいのでしょうね。
より食事を楽しんでもらうためにも、様々な研究や治療が進むのを願っています。
 
管理人のみ閲覧できます
このコメントは管理人のみ閲覧できます
 
ご無沙汰しました~!

この3部作はしっかり読ませていただきました。

大人の私でも、お友達とのお食事の最後に出てくるデザートが、食べられない物だと
意地汚いから、悲しくなったりします。
最近はお願いすると、別のものに変えてくれようになりましたが。

子供さんはつらいよね。
大人は辛い目に合えば、怖くて食べられなくなりますが。

今回、被災された方の中にも私のような
アレルギーをもたれている方がいるのだろうな。
どうされているのだろう。
気の毒だと思っていたんです。

よく炊き出しにされる、豚汁。
お豆腐が入っていたら、ちょっと怖い。
でも私なら、お豆腐だけ避けて食べたくなる。^^;

携帯のケースのポケットにお守りのように入れている、
アレルギーの頓服の数、皮膚の病気の塗り薬を今回増量して、
携帯よりもそちらの分量が多くなった。

ポケットに携帯を入れるかな^^

アレルギーの専門医の紹介ありがとう~!
春先に症状が悪化する傾向にあるの。
行ってみようかな。

学校給食、中にはアレルギーだと気がついていない
場合もありますよね。

私の話を聞いて『そういえば、うちの子も口が痒いって・・』
みたいな話をよく聞きます。

成長期の子供たちに、有効な治療法が見つかるといいな~
 
Re: タイトルなし
> ご無沙汰しました~!

うわあ、にわさん、会えて嬉しいです~!

> この3部作はしっかり読ませていただきました。

どうもありがとう!もっとスッキリできたらよかったのに、読みずらくてごめ~ん(^^;)

> 大人の私でも、お友達とのお食事の最後に出てくるデザートが、食べられない物だと
> 意地汚いから、悲しくなったりします。
> 最近はお願いすると、別のものに変えてくれようになりましたが。

いやいや、誰だって目の前にあるものが食べられないって悲しいもん。いわゆる目が欲しがるって。特にデザートなんかだと余計にかな~(笑)

> 子供さんはつらいよね。
> 大人は辛い目に合えば、怖くて食べられなくなりますが。

頭で分っていても、気持ちは別だしね、子供であれば「なんで?」って思うこともあるだろうし。辛いでしょうね。

> 今回、被災された方の中にも私のような
> アレルギーをもたれている方がいるのだろうな。
> どうされているのだろう。
> 気の毒だと思っていたんです。

私もそうなんです。にわさんが書かれてる様に、目の前に食べ物があって、空腹だのにそれが食べられないって・・・。肉体的にも精神的にもホントにキツいだろうな~と思ってしまいます。

> よく炊き出しにされる、豚汁。
> お豆腐が入っていたら、ちょっと怖い。
> でも私なら、お豆腐だけ避けて食べたくなる。^^;

汁物で暖まり、具沢山にして栄養も摂る。そういう意味では五目汁的なものは合理的だけど、アレルギーのある方にとっては中に入ってるものは何だろう?ってドキドキするかもですよね。

> 携帯のケースのポケットにお守りのように入れている、
> アレルギーの頓服の数、皮膚の病気の塗り薬を今回増量して、
> 携帯よりもそちらの分量が多くなった。
>
> ポケットに携帯を入れるかな^^

薬はお守りですよね。何かあっても大丈夫って。
突発的なものがあっても、お守りがあるから大丈夫って思えるかどうかで、食べ物の味も変わってきそうですね。

> アレルギーの専門医の紹介ありがとう~!
> 春先に症状が悪化する傾向にあるの。
> 行ってみようかな。

にわさんもそうですか?私の友人でも春先がキツいって言ってるの。
専門医の案内はお役に立ちそうでしょうか?少しでも症状が楽になる、またどういう状態かより詳しく分ってお薬の見直しとかも出来るといいですね。にわさんのアレルギーがよくなりますように!

> 学校給食、中にはアレルギーだと気がついていない
> 場合もありますよね。
>
> 私の話を聞いて『そういえば、うちの子も口が痒いって・・』
> みたいな話をよく聞きます。

口の中が痒くなるのは、私が聞く中ではバラ科の果物のアレルギーの方に多いかも?(リンゴとか、あと南方系の酵素が強い果物)
給食でも、自分でよけて食べるからって生徒。今日はなんか嫌だな~と思ったら食べるのは気をつけてね、って声はかけるけど、結構ドキドキしちゃいます。

> 成長期の子供たちに、有効な治療法が見つかるといいな~

ええ、本当ですね!大人だって辛いアレルギー。成長期の食べ盛りは、心配なくガツガツできるのが一番ですもんね。有効な治療法、早く見つかるのを願います。
また何か情報があったらお知らせしますね。読んでくださってありがとう。
 

Leave a Comment



08 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

07

09


 
プロフィール
現役の学校管理栄養士の日記です。

管理栄養おたぬき

Author:管理栄養おたぬき
現役の学校栄養士の日記です。

初心者マークの写真とイラストで給食、日常、おとぼけ話などを書いています。

 
カウンター
 
月別アーカイブ
08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09  08  07  06  05  04  03  02  01  12  11  10  09 
 
 
 
 
 
 
検索フォーム
 
ブロとも申請フォーム
 

Archive   RSS   Login

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...